独立成功事例 SUCCESS

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病院薬剤師・MRを経ての独立開業

2020年3月より事業譲渡にてにこ薬局を開業

株式会社メディカルハブジャパン(にこ薬局)代表取締役 小田垣 啓史さん

大学卒業後から独立開業に至るまでの経歴を教えていただけますか?

大学病院での薬剤師レジデントから系列の基幹病院にて病院薬剤師を3年ほど経験しました。その後1年の休職期間に調剤薬局のアルバイトをしながらファイナンシャルプランナーなどの勉強をし、製薬メーカーでMRを2年半経験、その後小規模の調剤薬局に7年務めました。それから1年の派遣薬剤師を経て、現在にこ薬局を経営しております。

病院薬剤師からMRに転職した理由を教えてください。また、そこから再び薬剤師に転職されてからのブランク解消方法について教えてください。

MRを辞めて薬剤師を目指したのではなく、根本的に薬剤師として働くことが好きでしたので、最終的な天職になるのではないかと漠然と思っていました。
MRになったのは営業経験を積みたいと思っていたからで、自分の中で3年の期限を設けその中で結果を残そうと思いながら働きました。気合のある素敵な上司のもとで働けたこともあり、2年半で優秀MR賞を頂くことができ、自分の中でも区切りがついたので独立することを前提に薬剤師に戻ろうと思いました。採用面接時にその旨を伝え、一番馬が合った社長に「管理薬剤師をそばに配置させて、しっかりフォローもします」と言っていただき、安心して仕事ができる環境を作っていただいたことが大きかったと思います。
転職後は、大学病院のレジデント時に使っていた手帳を見直したり、調剤方法や監査方法を思い出しながら実践したり、トライアンドエラーを重ねながらブランクは解消できたのではないかと思います。

小田垣さんの経験上、MRから調剤薬局での勤務経験無く調剤薬局で独立をすることに対してどう思われますか?

私個人の意見ですが、あまりお勧めはできません。対人業務・対物業務・薬剤師としての実践的な知識がないまま独立することは想像できないですね。
真剣に1年くらい調剤経験を積めば少しは基盤が築けるかと思いますので、自身の取り組み次第かとは思いますが経験はされていた方が良いかと思います。

独立を考え出したきっかけはありますか? また独立開業に至るまでの動きなどを教えてください。

病院勤務をしていた頃に『金持ち父さん 貧乏父さん』という本や経済書を読んだことがきっかけで漠然と独立したいなと思うようになりました。
その後、今から4年前の話になりますが、日本薬剤師会の学会で旧友に会いました。彼はすでに独立していて、相談をした際に事業承継という選択肢があるとアドバイスを受け、その日のうちに仲介会社に複数社登録しました。
仲介会社に条件提示し、東京・神奈川・大阪・福岡エリアで案件の紹介をしてもらいましたが、東京に関しては特に家賃が高く、早く独立したいという気持ちが強かったのですが資金面で折り合いがつかず固定費も抑えたいと考えていたので、検討は厳しいと感じました。

1年で4件ほど紹介してもらい、そのなかで大阪の案件に魅力を感じました。ですが、トップ面談も終わりいざ契約というタイミングで売り主の都合により辞退したいと断りの連絡が入りました。1年ほど派遣薬剤師として働いたのはそのためです。すでに仕事を辞め、退去届けも出して引っ越しの準備まで進めてしまっていました。

直前で契約が流れてしまいましたが、それもまたご縁だなと思います。流れたことに対して不安に感じることは無かったですし、できた時間でレセコン会社や銀行、仲介会社など付き合いの幅を広げたいと思い行動していました。
その後1年くらい派遣薬剤師として働いていた2019年12月にユニヴから案件紹介を受けました。いくつかの候補の中の1件がにこ薬局だったのですが、立地や家賃などが良かった点にすごく惹かれたので交渉を開始しました。
2020年1月中旬にはトップ面談を実施して、そこからユニヴのご協力もあり順調に事業承継を開始することになりました。トップ面談から大体1ヶ月半で開局に至っていますので、かなりスピード感のある事業継承だと周囲からも言われました。

薬局を探していたときの選定基準や、重要視されていたことはありましたか?

当初考えていた選定基準で最も重要視していたのは、”何年で費用を回収できるか”ということです。自分の報酬を除いて漠然と3年くらいを目安に考えていました。報酬については少なく見積もることをお勧めします。
あとは、門前の科目、店舗の立地はもちろんですが、事業を継続するには固定費を下げることが一番手堅い方法ですので、家賃はなるべく低く抑えたいと思っていました。

開業時の資金調達や融資について教えてください。

開業時の必要経費についてですが、当時の自己資金は400万円ほどだったので、これは年齢にしては少ないと言われました。人との交流に結構お金を使っていたためです。
借り入れについては、経営者仲間には日本政策金融公庫(以下、日本公庫)から借りている人や、私のように日本公庫と地域の信用金庫など複数の金融機関から借りているという人もいます。
まずはどれくらいの規模感で独立したいか目途をつけて日本公庫に相談に行くことをお勧めします。創業に際するいろいろなアドバイスを受けることができます。夫婦で薬剤師をされている場合や私のように単身の場合でも薬剤師を何年間経験しているかなど、融資を受ける人の評価と物件の規模や評価で借り入れ金額も変わってくるかと思いますので、内容を擦り合わせながら相談されるのが良いのではないかと思います。
都市銀行や地方銀行にも行きましたが、審査が厳しい部分があったので、信用金庫や労働金庫にも相談してみてもいいのではないでしょうか。

事業継承後にご自身で特に力を入れて動かれたことはありますか?

固定費の見直しについてはすごく大事だと思っています。今回、中規模の調剤薬局から事業承継しましたが、チェーン店や大手店舗ですと人員配置基準にゆとりがある状況が多いと思います。この店舗も以前は複数人配置されていましたが、現在メインは私一人で運営していますので、それだけで人件費を大きく削減することができました。
あと、本当に小さなことですが、不要な地図掲載の広告費やインクリボンの節約など……小さな無駄も削ることを心掛けています。
調剤報酬についても、後発加算を引き上げることができました。今まではコロナ禍の影響もあってヘルパーやケアマネージャーの方に会うことが難しい状況で営業ができていませんでしたが、これからは在宅にも力を入れて加算を取れるよう取り組んでいきたいと思っています。
あとはLINEを活用した窓口を設け、駅前や近隣のマンションや来局される患者様にLINEの公式アカウントのビラを配布しました。店舗が駅前の住宅街なので、帰り際に来局いただけるよう「処方せんをLINEで送っていただいたら、待ち時間なくご用意できます」と案内していたら、いつも利用いただいているクリニック以外のお薬でも利用してくださるようになり、これも数字アップにつながっています。

処方元医師の方や近隣の薬局とのやり取りやつながりはありますか?

患者様に栄養面でのサポートもできたらいいなと思いサプリメントの販売をしています。 処方元の医師とも相談したうえで仕入れていたので、医師から患者様に直接お勧めしてくださったり声がけしてくださったりするようになり、そこから少し売上が伸びました。なんでも相談できる関係性にしておきたいと考えているので、良い関係を深めていきたいと思っています。
近隣の薬局の方とも、当店にない薬品があるときにはお世話になります。持ちつ持たれつという感じでお付き合いしています。私から問い合わせることが多いのですが、遠方の薬局からの問い合せを受けることもありますよ。

独立してからのやりがいや、苦労されていることはありますか?

自分が取り組んできたことが数字でダイレクトに表れてくることにやりがいを感じます。私一人で決断できるので、したいと思うことをすぐに導入できますし、不要と判断したことはすぐにやめられる……こういった点がすごくいいのかなと思います。
苦労した点は、コロナ禍で開業したこともありますので、人材確保にかなり苦戦しました。
また薬剤師は私1人なので、ちょっとした病気や怪我くらいでは休めないですし、自由に動けないジレンマはあります。薬剤師を採用した方がいいのかもしれませんが、開業して間もないので数字が落ちてしまうことを懸念して現時点では予定しておりません。急用のときは、お世話になっている先生に頼んで単発で入ってもらっています。

採用に苦戦されたとのことでしたが、どのような対策をされましたか?

事業承継にあたり、1ヶ月の引継ぎ期間以後は事務員を引き継がない条件でしたので、そのなかでスピーディーに新規採用をしなければならない状態でした。ハローワークなどを利用しましたが、その中でも一番便利だったのはネット経由で応募者とのやりとりがスムーズな某求人サイトでした。店舗が駅チカだったことと、即戦力となる方が欲しかったため給与も地域の賃金設定より少し高く設定していたこともあり、結果、応募多数で助かりました。

コロナの影響で在宅訪問ができなかったこと以外に何か影響は受けましたか? またご自身の経験を踏まえたうえで、これから独立開局をお考えの方にお伝えしたいことがあれば教えてください。

独立開局した直後にコロナウイルスが騒がれだしたこともあり、開局2~3ヶ月の売り上げはかなり影響を受けましたね。試算の20%くらい落ち込みました。ですがその後は徐々に回復し、後発加算を取得したおかげもあり多少は伸びていきました。
コロナの影響で営業権も抑えられた案件もあり、この時期にご自身の理想とマッチしていれば独立開業するのは良い機会かと認識しています。
私も今後、事業承継の話があればドミナントエリアで店舗拡大に向けて動いていきたいと思っていますので、取引先や銀行などにも声をかけていますし、今のうちに多方面の方と良好な関係を作っておこうと思います。

コロナ禍も落ち着きつつありますし、全てがコロナ前と同じようにはいかないとは思いますが徐々に状況も戻っていくと思うので、ご自身がやりたいと感じたのであれば動かれてみてはいかがでしょうか。今回のパンデミックで、医療機関の患者数の増減から、影響を受けやすい科目・受けにくい科目が明らかになりました。今後また同じようなことが起きたときでも医療業界や診療科目の増減が予測されますので、その辺りを意識して情報収集や開業準備をしていくといいのではないかと思います。

2021年10月下旬取材

PHARMACY

株式会社メディカルハブジャパン(にこ薬局)

OWNER

株式会社メディカルハブジャパン(にこ薬局)
代表取締役 小田垣 啓史さん

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